シンセ黎明期の電子サウンドスケープ怪盤
アレンジャーとして中尾ミエの「可愛いベビー」ピーナッツ「ウナ・セラ・ディ東京」やみなさんご存知「笑点のテーマ」などを手がけた東海林修が1979年にリリースしたシンセサイザー作品。タイトル通り夜間飛行をコンセプトにした作品で、3次元録音システム「スペースサイザー360」で録音された実験的な内容。シンセ黎明期においてアレンジとしてのシンセではなくそれのみで作り上げるという試みはまだあまり前例のないものだったかもしれませんが、クラブ以降の「コズミック」というキーワードからこの作品が注目されたのはそのパイオニア精神にしっかりとした意思が通っていたからでしょう。プログラミングビートに重なる人肌の体温を持ったウワ物の心地よさはまさにこのアルバムの真髄。イマジネーションを刺激する圧巻のサウンドスケープ。40年近く経った今でも全く色あせない電子怪盤!!