・人気イラストレーター 左氏書きおろしによる超豪華3面デジパック仕様
・総収録時間5時間超の大ボリュームのサウンドトラック
・挿入曲「アルカディアの継ぎびと」各種ver収録(英語・インスト・ショート)
・ダウンロードコンテンツ追加楽曲各種、amiibo追加楽曲各種も完全収録
・『ファイアーエムブレム外伝』(ファミリーコンピュータ)楽曲完全収録
・『TCGファイアーエムブレム0(サイファ)』メインテーマ曲初収録
・タイトルループムービーHD版を収録
・フルカラー24P豪華ブックレット
・挿入曲「アルカディアの継ぎびと」歌詞掲載
・作曲者(辻横由佳、金﨑猛、馬場泰久)による音楽制作秘話をブックレットに収録
・超豪華特典同封
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金﨑 猛
インテリジェントシステムズ所属。
『ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~』からシリーズの制作に参加。
『ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王』(以下『Echoes』)サウンドディレクター。
『Echoes』の制作を振り返って
『ファイアーエムブレム外伝』(以下『外伝』)は、僕が小学生だった頃にリアルタイムで遊んでいてすごく印象に残っていましたので、こうしてサウンドディレクター兼音楽を 担当させていただくことができてとても感慨深いです。
25年の時を経て、ゲーム全体が徹底的にリメイクされるにあたって、音楽面でも「ファミコン音源からハイレゾ音源に!」徹底的にリメイクするぞ、という スローガンを掲げて、多くのみなさまのご協力を賜りまして、今回なんとほぼ全ての曲に生演奏を入れることができました。Dimension Cruiseの和田貴史さん(アニメ「テラフォーマーズリベンジ」、NHKスペシャル「MEGA CRISIS 巨大危機」「巨大災害 MEGA DISASTER」などの楽曲を担当)やスタッフのみなさま、演奏者のみなさま、そして辻横さん、大変お世話になりました。
インテリジェントシステムズサウンドスタッフも総動員という大規模な取り組みでしたが、関わってくださった みなさまのおかげで『Echoes』のサウンドを作り上げることができました。そして、この度めでたくサウンドトラックが発売されるとのことで、ただただありがとうの気持ちでいっぱいです。
代表的な曲の生まれる経緯
『Echoes』の音楽を作るにあたって、まず原曲がどれも素晴らしいので、アレンジするにも新曲を作るにもかなりのプレッシャーがありました。特に最終マップ(ドーマの祭壇)で流れる【神よ、その黄昏よ〈disc4-16〉】の制作は 印象に残っています。
原曲はファミコン音源ならではのカッコよさがあり、熱く、そしてメロディも感動的ですので、『Echoes』ではその良さをどういう形で落とし込めばよいのか悩み続けました。
あーでもないこーでもないと試行錯誤を重ねていくうちにレコーディングのスケジュールが迫ってきまして(汗)、結局、演奏するパートの譜面と楽曲の全体像が最低限伝わる程度のラフの状態でレコーディングに臨むことになりました。
そういうわけでレコーディング当日のコミュニケーションにもいつも以上に熱が入ったわけですが、それを差し置いて、さすが演奏者のみなさま。確かな技術や柔軟性を持った対応はさることながら、まるで完成形が見えているかのような 素晴らしい演奏をしてくださいました。
録れたてほやほやのデータを持ち帰り、すぐさま作りかけのプロジェクトファイルに 組み込み、情感豊かな演奏に聴き惚れながら、そのニュアンスが生きるように、そして頭の中で鳴っている音をひとつひとつ形にすることで、やっとの思いでアレンジを完成させることができました。
開発終盤の通しプレイで、この曲が流れるシーンにたどり着いたとき、キャラクター達の熱いセリフも相まって、思わず涙ぐんでしまいました。ドラマチックな『Echoes』の世界に相応しいアレンジに仕上げることが できたのではないかと思っています。
お気に入りの曲
好きな曲はたくさんあるので選びきれませんが、いくつか挙げてみます。
在りし日の唄〈disc3-1〉
4章の全体マップの曲です。原曲の叙情感は残しつつ、全体マップの曲として映えるようにうまくアレンジしてくださいました。いよいよ物語の終盤だ、と いうある種の名残惜しさと、消え入るような声に包まれた曲そのものの美しさに、通しプレイではしばらく手を止めて聴き入ってしまいました。
出逢い〈disc4-13〉
あの感動的な曲をここぞというシーンで使いたい、そんな思いを見事、アレンジ担当の村上が、様々な意図を汲んだこれ以上ない絶妙なアレンジに仕上げてくれました。ネタバレになるので言えませんが、とあるシーンでこの曲が流れたときの胸の熱さと鳥肌は忘れられません。
まだ見ぬ地平へ〈disc2-1〉
3章全体マップの曲です。『外伝』のメインテーマといっても過言ではないメロディをどストライクかつ抜群のアレンジで仕上げてくださいました。アルム とセリカ、それぞれの思い描く未来を目指して「まだ見ぬ地平へ」と進んでいく。そんな状況にピッタリなアレンジだと思います。
往く地の果てには〈disc3-2〉
自分の担当曲からもお気に入りを1つ。4章アルム側の戦闘マップの曲です。実はこれ、「戦闘マップ2 戦闘MAP1_2(アルム2)曲」をベースに大胆にアレンジした曲なんです。曲自体が好きなこともあるのですが、ゲーム中でこの曲が流れるあたりでは、キャラクター達の支援会話もグッとくる内容のものばかりで、とても心に沁みます…。まだの方はぜひプレイされてみてくださいね。
お客様にメッセージを
原作を遊んでくださったみなさまにも、『Echoes』で初めて『外伝』に触れたという みなさまにも、分け隔てなく喜んでいただけるような、そしてゲーム体験への没入感を 助長できるような、懐かしくも新しいサウンドを目指して制作しました。
聴き応えのあるサウンドトラックに仕上がったと思いますので、ぜひお手に取っていただき、思い思いに楽しんでいただけますと幸いです。
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馬場 泰久
インテリジェントシステムズ所属。
『ファイアーエムブレム 新・紋章の謎 ~光と影の英雄~』からシリーズの制作に参加。『Echoes』サウンドクリエイター。
『Echoes』の制作を振り返って
確固たる原典(辻横さんの原曲)、そして時を越えて今新たに語られる叙事詩(追加シナリオ)…。その中で僕たちは何を奏でるべきなのか――。…的な難しいお題に直面して、なんだかこれ自体ファイアーエムブレムの中の話みたいじゃない?と頭を抱えつつ 素晴らしいパーティの一員として最後までロストせずに走り抜けられたこと、うれしく思います。比較的ルナティックでした。ひとえに助力くださった皆様、いつもファイアーエムブレムを楽しみにしてくださっている皆様のおかげです。ありがとうございました。
代表的な曲の生まれる経緯
今作の【ファイアーエムブレムのテーマ〈disc1-3〉】のテーマのアレンジを担当させていただきました。大きな編成のコーラス隊が歌い上げております! が、実はこれ、意外と少ない8名の歌い手さんによるものなのです。あとはイリュージョンの魔法で10倍くらいに増員しました。というのは冗談で、歌い手さんの技量に加え、録音・音の混ぜ方の工夫という、和田さんの魔法が使われています。プロデューサー樋口の、数回にわたるこだわりの熱いリテイクも乗り越え、迫力あるアレンジに仕上がっております。
お気に入りの曲
【高慢と誇りと〈disc3-16〉】は、クラシカルな雰囲気が他の曲とは異質で、全体のバランスの中でもワンポイントとして際立ったかっこよさが素晴らしいと思います。ワルツ調の迫力ある曲というのも個性的!一方で【ひとつの星の傍らに〈disc3-8〉】と【遠い約束〈disc3-9〉】のような抒情的なとても美しい曲でお気に入りです。「あ~、いい曲」と呟いてしまいますよね…。僕もいい曲書こう、と頑張ったのが【兄妹〈disc3-6〉】という曲で、地味めですが、こちらも割と気に入っています。
お客様にメッセージを
僕が、『外伝』の曲を聴いたとき、25年前の楽しく遊んだ思い出が呼び起こされるように、皆様が、四半世紀後に『Echoes』の曲を聴いたとき、アルムやセリカたちをキラキラと思い起こして頂けたら最高です。どうぞ、よろしくお願いいたします。
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草木原 俊行
インテリジェントシステムズ所属。
『ファイアーエムブレム 新・暗黒竜と光の剣』からシリーズに関わる。『Echoes』ディレクター。
『Echoes』の制作を振り返って
個人的に『外伝』は少年時代に夢中になった、非常に思い入れの強いタイトルでした。今回、リメイクという形で『Echoes』にディレクターとして関われたことは 今振り返っても非常に幸せであり、……どちらかというと、人生、そういうこともあるのかと、不思議な気持ちでいっぱいです。
全体としては制約が多い中での開発でしたが、今回もいろいろな初挑戦ができました。ムービーパートでご協力いただいたスタジオカラーの物づくりに触れて新鮮な刺激を受けたり、シリーズ初のフルボイスに挑戦してみたり、アクションゲームみたいにダンジョンを走り回れたり…… 音楽面ですと、ほとんどの曲に生楽器の音を取り入れてハイレゾで音源を作ってみたりと、チームとしても非常に多くの経験値を得ることができました。
作詞を担当した
「アルカディアの継ぎびと」について
エンディングに歌唱曲を流すことが決定してから、『ファイアーエムブレム Echose もうひとりの英雄王』という プレイヤーの体験の締めくくりを飾るのにふさわしい内容にしたいと、まさしく推敲の故事成語の通り、数日間悩みに悩んでいました。その際に、文字を一文字置き換えるだけで、目の前に見える風景が変わるという、作詞のおもしろさのようなものに触れることができました。
他の場所でも触れたことがありましたが、ミラの視点で、かつてのドーマへの愛情、ふたりの神の楽園だったバレンシアの大地が自分たちの手を離れ、若きリーダーたちに導かれる人間たちの手に継がれてゆくさまを見届けてゆく静かな意思……という内容となっています。
金﨑のメロディーに、Janis Crunchさん(海外版はBonnie Gordonさん )の素晴らしい歌声も得て、最高の曲になったと思っています。手前味噌で恐縮ですが、一番思い入れの深い曲になっています。
実は、
他にも歌詞のある曲があるそうですが?
最終的に何曲作詞したんだろう、と当時の作業ファイルを見ると、「アルカディアの継ぎびと」の他に、8曲分の作詞をおこなっていました。それらは馬場の手で造語に変換される前提の作業だったので、文字数はあまり意識せずにその曲が使われる場所と、ゲーム側のテーマ性を意識して作業を行っています。
そんなわけで、世に出ないものではあるのですが、見えないところに力を入れて建物を作っていたといわれる 江戸の大工のように、こういったところに手を抜かないことで魂がはいるのではないか、という思いで取り組んでいましたが、作詞というのも奥深いもので、なかなか苦労していました。
ファイアーエムブレムのテーマ〈disc1-3〉
今回のテーマだった、運命に導かれた男女がそれぞれの力と愛によって仲間を導き、黄昏の神の世を終わらせ、人の世へ引き継ぐ、という内容になっています。そういう意味では、実は「アルカディアの継ぎびと」を異なる視点から歌った内容になっています。
在りし日の唄〈disc3-1〉
原曲のタイトルでもあり、4章の章タイトルである「悲しみの大地」のイメージで、大地母神ミラの悲しみを歌い上げたものです。誰の視点か、となると、ミラのしもべの視点になっているように思います。
亡国の王者〈disc3-18〉
限界が訪れた神の世を終わらせるためにリゲルの民、ソフィアの民、はてはドーマに至るすべてのものを欺き、恐ろしい暴君としてふるまいつつも、バレンシアの未来のためにアルムに討たれ、やがて訪れるであろう人の世のための礎となるルドルフの覚悟をイメージして歌い上げた内容です。
黒の貴公子〈disc1-20〉 純黒の皇子〈disc3-15〉
リゲルの民や貴族の目線から、リゲルの次期皇帝と目されるベルクトを気高い鷹になぞらえ、称賛する内容となっています。
タイトルループ〈disc1-1〉
上記、メインテーマの別バージョンのような形で、今回の主題を込めた内容となっていました。
妄信の頂〈disc3-10〉
かなり口数は少ないのですが、ドーマの視点で、自分についてくるものたちに対し、ある目的のために力を求めることを呼びかける内容となっています。
怒れる女神〈disc2-21〉
もともとはミラ神殿が襲撃されるムービーの冒頭で、シスターたちが歌っている歌のためにイメージで作詞したものです。これだけ、曲なしで作詞をおこなっていたように思います。ミラ教団の信者の視点で、現在の豊かさに感謝し、大地母神ミラを讃える内容となっています。
お気に入りの曲
特に思い入れが強いのは作詞も担当させていただいた【アルカディアの継ぎびと〈disc4-20〉】それ以外にもお気に入りの曲だらけなのですが、その中で強いてあげるならば 【まだ見ぬ地平へ〈disc2-1〉】がお気に入りです。
ワールドマップ上で、力強く前に進む力を与えてくれるような気がしつつ、進軍せずに曲を聞き続けることが多かったです。
お客様にメッセージを
原作である『外伝』が大好きだった人にも、『Echoes』から新しく触れていただいた人にも楽しんでいただける、聴き応えのあるものになっていると思います。今回のサウンドトラックを、ぜひ手にとっていただければと思います。
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辻横 由佳
作曲家。
第1作『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』からシリーズの楽曲にたずさわり、『Echoes』ではサウンド監修をつとめる。
FC版時代の思い出
FC版時代のシリーズ1,2作は、開発のなにもかもが初めての事でしたので色々な 方のサポートの元で手探りで作りました。書いた絵が動く、入力した数値が音になって 再生される、それが同期して画面上で生き生きと動き始める、感動したものです。
手探りの中でも『外伝』は2作目であり同じハードであったということで、システム のノウハウやある程度根底のプログラムは出来ていたので、1作目より音楽的な面に 時間を費やす事ができたかな、と思い返すとそう感じます。
『外伝』と命名されたこともあり、従来(昔のシリーズですが)の一本道とは違い、プレイヤーに進路をゆだねる自由があるRPG色が強く出たシステムでしたので、音楽もシステムチック(フラグ的)ではなくより感情移入しやすい情景にあった、気持ちに沿った表現を目指せました。
代表的な曲の生まれる経緯
オムニバス形式のエンディングテーマ 「エンディング1」
ほぼすべての曲をベタにひっつけて思い出にひたろう!初期のエンディングはこのパターンでした。
エンディングはゲームの余韻に浸り、苦労したり感動した場面を思い出すとても感慨深い時間だと思うのです。各キャラクタ達のその後が語られるので目が離せませんね。なので、曲も エンディング用というよりは、(多少無理やりであっても)ゲーム中に流れた曲をもう一度流したいという思いで生まれたパターンです。
強引に繋げてますね・・・音楽的にはとても(汗)
3DS版の楽曲を聴いてみて
『外伝』プレイヤーには懐かしくもあり、『Echoes』オリジナルストーリーもミックスされシステムも大きく工夫されてとても新鮮な新しいゲームになっていますよね。
『外伝』のもつメロディアスで冒険的な楽曲を、分かりやすく重厚にまた美しくアレンジされていて、『Echoes』オリジナル曲ともほどよい交ざりで、とてもよかったです。
私は”こだわらない”というのが、こだわりだと思っていまして、アレンジャーやコンポーザーの曲の解釈で新しいものを生み出していってもらえれば、それが新しいFEのサウンドに なっていくのだと思っています。
お客様にメッセージを
FEシリーズにまた新しいサントラCDが加わって、とてもうれしいです。(最近の豪華なCDは、並べるだけでも満足ですよね!)やっぱり語ってしまいますが、FEは「愛」がテーマです。それぞれ皆さんが自分で作り上げたFEの世界と一緒に、作り手の愛も感じてサントラを是非聞いてくださいね。