冲绳传统民谣 和月擅长的重新编曲
具志堅京子は損をしてきた。あのかん高い声質に。昨今の沖縄(本島)の島唄は囁き声の情歌の傾向が強い中、具志堅京子はこれでもかと言わんばかりにキンキンと攻めたてる。ややもすると煩がられるのだが、時間と出会いは初々しくも艶やかな唄へと見事な構築を遂げさせた。山川徳一、照屋寛徳、大城美佐子、安里勇らと出会い、師事してきたという事は戦後沖縄島唄の黄金期を築いた巨人、喜納昌永、嘉手苅林昌、知名定繁、山里勇吉の言うなれば孫弟子に当たるわけで、芸暦30年にしてのアルバムデビューはやはり随分遠回りをしてきたと言ってよい。
今回の選曲も新曲一曲を除いて、ラジオや民謡クラブで普通に聞ける所謂スタンダードナンバーであるが、特定の歌手による特定の評価を受けてきた代表曲をあえて歌っている。例えば「懐かしき故郷」は現代沖縄音楽の元祖ともいうべき普久原朝喜のオリジナルEP(マルフクFM-211)が有る。「柳情話」は金城実のデビュー曲であり、代表曲の一つである。「朝花」「東門」等もオリジナルに果敢に挑んでいるし、「西武門節」や「遊びションカネー」のポピュラーなスタンダードは力を抜いて流して歌っている。どれも具志堅京子の特徴がよく表れている。しかし、京子節というか京子ワールドは未だ完成されていない。それは渡海離(とけひじゃみ)、即ち海外(沖縄の外という意味)へ出るべく使命を遂行して初めて構築されるものであるから。それこそが具志堅京子の「沖縄」だ。