津軽三味線ブームを起こした先駆け、日本民謡界・三味線方の重鎮、津軽三味線の名人、高橋竹山師の大ベストセラーアルバム。ビクターに残した音源の中から14曲を厳選収録した、津軽三味線のウルトラ決定盤。
このCDに収録された三味線曲の特長として、次の三つに分けられる。
(1)津軽総合独奏曲とおはやし
津軽総合独奏曲は演奏者の創作といえるもので、かつて「津軽曲弾き」又は「津軽前ばやし」といっていたものであるが、前ばやしとするには、唄とのつながりがないし、又、よされ節とか、じょんから節に限られたものでもない。それで「津軽総合独奏曲」としたものである。又、おはやしは、ねぶた祭りと岩木山のお山参詣を題材に、三味線演奏したものである。
(2)津軽正調曲
津軽正調とついている曲は、津軽三味線の源流を成す古典曲で、手法の錬磨に欠く事のできない基本曲である。
(3)津軽曲、東北各曲
従来の手法と違い、前奏と唄が混然と融け込んで一曲となっており、自然に唄いたくなるように演奏されている。従来は唄の前奏と間を追うだけであったが、このCDでは演奏者の創意により工夫されている。