イースピの曲はどれも不思議で。
強烈なインパクト、必殺のフレーズ、これでもかというほどの自己主張、過剰な優しさ・・そんなものとは無縁で。
だけど何故か、
いつでも忘れることなく自分の目の前にある。
流行の曲みたいに「過去」にならないのは、
曲を聴く度に「今」の自分を映してくれるから。
鏡のように容赦なく現実を突きつけるのではなく、
水面のように柔らかく優しく映し出してくれるから。
そして、そこに映った自分の姿から顔を上げた時、辺りに広がるイメージ、イメージ、イメージ・・・
言葉や音を一方的に発信するのではなく、送り手、受け手の両方の気持ちが混じり合って音楽になるような。
聴く人によって、どこまでもイメージが広がる、それこそがイースピの音楽の素晴らしさだと思います。
メジャーとしては初のアルバム。
期待大です。
<追記>
ここから実際にアルバムを聴いての感想を・・・
一曲一曲が本当に大切に表現されていると思います。
やっつけな言葉やメロディなど一つも無く。
初期の頃の曖昧な(夢の中のような)世界からすると、現実世界の歌詞に「形」がきちんと見えるけれど、それは「型」ではないから誰の心も嵌めたりしない。
聴き手は自由にその美しいイメージを受け取ることが出来るはず。
雨の中、風の中、陽射しの中で、見失って、また見つけて
繋いで繋いで・・・
そして、ラストの「one」・・・秀逸の一語に尽きます! (By Tama )