年上の男性との恋愛で傷ついた経験を持つ
神流柚槻は、本気で恋ができなくなっていた。
遊び相手は何人もいる。
でも許しているのはキスまで。
そんな柚槻が、ある夜、丘 智周と出会う。
ふんわりと無造作に揺れる髪。
チョコレイトみたいな瞳。
そして柔らかな微笑み。
彼の存在が、柚槻を変えていく――。
だが智周は誰にでも優しく、恋人も途切れることがない。
柚槻への優しさも特別なものではない。
そう思っていても、惹かれていく気持ちは止められなくて……。
「キスなんか挨拶みたいなものだ。
これまで何人ともしてきたし、もう慣れたと思っていた。
なのに、どうして――。」