UAのライヴ・パフォーマンスが早くもアルバム化された。“早くも”というのは、要するにこれがファースト・ツアーに当たるからで、ネガティヴな意味はない。なによりも、UAのステージは最初から一定のレベルに達していたのが驚きだった。去年の夏に多くのバンドと共に出演したあるイベントで初めて見たときから、バンドのメンバーのグレードも、音楽的なまとまり具合も、それこそスタートラインを軽くクリアしていた。いわゆるシンガーであっても、UAの場合はそのヴォーカルに音楽性の柱があるタイプ。ストレートにやっても無理なくテイスティだし、小細工のいっさいないネイティヴなウォーカルだからこそ胸に届く。このライヴ・アルバムは、昨年の11月に行なわれた“ON AIR EAST”でのステージがMCまでもフルに収録されているが、5曲中3曲がライウでのお披露目となったカヴァー・ソングの数々も、個性的でいて意外と底知れぬ彼女の音楽性を知る上での良い材料となるだろう。