『テクノデリック』は世界最初期にサンプリングを利用したアルバムで”世界初のサンプリングミュージック”と言われることがある(詳細は後述)。
アルバム全体として、ミニマル・ミュージックが取り入れられているのも特徴であるが、後日細野晴臣は「YMOのミニマルは完成せずして歌謡曲路線に行ってしまった」とのコメントを残している。
前作『BGM』ではほとんど使用されていなかった生楽器が強調されているのもこのアルバムの特色である。
アルバムのタイトルは「テクノ+サイケデリック」の造語である。
細野がこだわっていたプロデュースのクレジット名が今回は「細野晴臣+YMO」となった。
前作『BGM』作成中に心身不調だった坂本が韓国旅行をきっかけに元気になった。そのときインスパイアされた内容が「京城音楽」で表現されている。しかし逆に細野が不調に陥り、その状態が「灰色の段階」という曲名で表現されている。