実質四枚目のオリジナルアルバムとしてファンの間ではよく聴かれる作品です。
世間の流行の中で数え切れないアルバムがリリースされる昨今。
それらと比べるのは勿体ないくらい、このアルバムには
hideの全生涯かけたような肉薄する勢いの大変重いものがあります。
アルバム三枚くらい凝縮したような感じがするほど大変に内容が濃いです。
ヘヴィメタ、グランジロックを聴く方には買って後悔のしない作品です。
詞の発音は英語と日本語の響きの良さを両方取り入れたようなもので、
英語が分からない人でも口ずさんでしまう、妙なメロディックさがあります。
hideのコアなファンが好きそうな曲を持ち寄せ、
再構築しているため、いい曲ばかりで捨て曲は無いです。
このアルバムのサウンドの特徴を一言で言うのなら
「轟音と細密さ」といったところでしょうか。
何度も何度も作りこまれた痕跡が随所にあり、
大変重層的で、底知れない深さ、そしてこれ以上は無理だと
思ってしまうほどの高い完成度を感じます。
hideがこのバンドで三枚も五枚もアルバムをリリースしていれば、
きっとアメリカでもイギリスでもロックファンなら
誰でもzilchを知っているという存在になりえたと思う。
メンバーの中心者hideがこのアルバムのみで亡くなってしまったのはひじょうに勿体無い。 (By tiger )